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● 文部科学省のページより
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YOMIURI ONLINE 2011年5月24日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukui/news/20110523-OYT8T01311.htm
もんじゅ重大事故想定へ
原子力機構 研究者ら5人で検討委
日本原子力研究開発機構は23日、高速増殖炉「もんじゅ」(敦賀市白木)での想定を超える重大事故に備え、専門家など第三者の検討委員会を発足させる方針を明らかにした。
30日にも初会合を開く。
委員はナトリウムの取り扱いや原発に詳しい研究者、識者ら5人。
地震や津波による設備面の被害や対策について検討する。
もんじゅの安全管理などを話し合うため、同日に県庁で開かれた「もんじゅ総合対策会議」で、原子力機構の辻倉米蔵・敦賀本部長が説明した。
一方、経済産業省原子力安全・保安院は23日、もんじゅで保安検査(6月3日まで)を始め、原子炉容器内から核燃料交換用装置を引き抜く作業の手順や計画を確認した。
保安検査で作業着手が認められたことを受け、原子力機構は同日、敦賀市木崎の機構敦賀本部で、24日に開始する核燃料交換用装置の引き抜き作業の詳細な計画を、報道陣に説明した。
装置先端の開口部に、異物混入を防ぐステンレス製のふた(直径0・5メートル、厚さ6・5センチ、重さ約80キロ)を取り付ける作業を、初日に済ませる。
装置の上部を囲む部分にもふたをして、核燃料を出し入れする時に使う仕切り板を取り外して作業が本格化。
蛇腹状の特殊な器具で覆ったうえで、原子炉容器の上ぶたの穴から、上ぶたの一部「スリーブ」や蛇腹器具ごと、クレーンで装置を引き抜く。
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2011年5月23日20時30分 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110523-OYT1T01006.htm?from=nwlb
もんじゅ原子炉容器に落ちた装置、引き抜きへ
日本原子力研究開発機構は23日、高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の原子炉容器内に落ち、取り出せなくなった核燃料交換用の装置(長さ12メートル、3・3トン)を6月中旬をめどに引き抜くと福井県に報告した。
24日に準備作業に入る。
原子炉の熱を伝える冷却材のナトリウムは、空気に触れると燃える性質があるため、外気を遮断する特殊な器具を設置し、原子炉の上ぶたの一部ごと引き抜く。
装置は昨年8月に落下。
同10月につり上げを試みたが、落ちた衝撃で装置の一部が変形してしまって抜けず、作業を断念していた。
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毎日.jp 毎日新聞 2011年5月11日
http://mainichi.jp/area/fukui/news/20110511ddlk18040695000c.html
もんじゅ:装置落下 撤去作業、来月にも工事本格化へ
◇検討委会、確認や慎重さ求める
高速増殖原型炉「もんじゅ」(敦賀市)で10日、原子炉容器内に落下した炉内中継装置の撤去作業について、学識経験者が検討する委員会が開かれ、「技術的に問題ない」と承認した。
このため、来月にも撤去工事が本格化することになった。
委員らは日本原子力研究開発機構に対し、安全への十分な配慮などを求めた。
検討委は3回目で、冒頭のみ公開した。
機構は、同装置の撤去のために製作した装置での模擬試験や、トラブルが発生した場合の対応などについて説明し、委員が意見を出した。
終了後の会見で竹田敏一委員長(福井大付属国際原子力工学研究所長)は
「(上ぶたの一部ごと同装置を)引き抜けると思っている」
と強調する一方で、
「手順に従い、安全第一で慎重にと要望した」
と語った。
横浜市内の工場で行われている模擬試験について、委員からは
「工場と現場は環境が違うため、事前の確認をしっかりしてほしい」
「もし何かおかしいと思ったら、すぐに作業の中断を」
などの意見が出されたという。
機構によると、外気混入など想定されるトラブル22項目や、作業中の地震発生に備えて、同装置などをつり上げたら直ちに原子炉格納容器内の別の場所に移して冷却する手順などを説明したという。
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毎日.jp 毎日新聞 2011年5月8日
http://mainichi.jp/area/fukui/news/20110508ddlk18040368000c.html
原子力安全・保安院:商用炉13基ともんじゅなどの安全対策認める
◇停電時の冷却で
経済産業省原子力安全・保安院は6日、県内にある商用炉13基と高速増殖原型炉「もんじゅ」(敦賀市)、廃炉中の新型転換炉「ふげん」(同)についても、津波に対する緊急安全対策がなされていると発表した。
東京電力福島第1原発事故を受け、海江田万里・経産相が3月30日、津波で全電源喪失事故、原子炉・燃料貯蔵プールの冷却機能喪失の場合でも炉心損傷など深刻な事態を避けられるよう、緊急安全対策の実施状況の報告を求めていた。
もんじゅについて日本原子力研究開発機構は、全電源を喪失してもナトリウムの自然循環で冷却可能と報告。
保安院は
「自然循環が健全に機能するという前提で、注水冷却は不要」
として、原子炉と使用済み燃料プールの冷却に新たな対策を求めなかった。
保安院は、軽水炉13基は緊急時に原子炉や燃料プールに注水する消防車や可搬式ポンプなどの配備を確認。
13基ともんじゅは、海抜20メートル以上に約200~800キロワットの容量の電源車を1台以上配備したと確認した。
ふげんは、燃料が使用済み燃料プールにあり、小容量の発電機で十分としている。
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毎日新聞 2011年5月5日
http://mainichi.jp/area/fukui/news/20110505ddlk18040362000c.html
もんじゅ:再開1年 核燃料サイクル、不透明 「国策」再検討課題に
◇福島原発事故
6日で運転再開から1年となる日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉「もんじゅ」(敦賀市)。
昨年8月に原子炉容器内に落下、変形した炉内中継装置(長さ約12メートル、直径46センチ、重さ3・3トン)を、原子炉容器のふたの一部ごと取り外す前例のない工事が間もなく本格化する。
もんじゅの炉心には、装置落下前に交換した33体を含む198体の燃料集合体が入っている。
原子炉容器内を冷やしているナトリウムは空気と激しく反応するため、原子炉容器の上部からビニールをかぶせて外気を遮断。
新たに製作した設備を動かし、変形した装置が引っかかっている上ぶたの一部ごと外して持ち上げ、撤去する大がかりな工事になる。
必要な器具はほぼ完成しており、横浜市内の工場で試験や微調整をしている。
作業開始前には、専門家ら7人の「炉内中継装置等検討委員会」が工程などを話し合うが、順調に進めば秋ごろには工事終了の見通し。その後、原子力機構は運転を再開して、来年3月までにナトリウム漏れ事故当時(95年)と同じ出力40%まで上げる試験を始め、13年度中に出力100%を目指すという。
だが福島第1原発事故により、「国策」で進めてきた核燃料サイクルの高速増殖炉開発も、今後の再検討課題になった。
敦賀市の河瀬一治市長は
「まずは福島第1原発事故の収束が第一。
高速増殖炉開発をどんどん進めるのは難しいのでは」
とみている。
西川一誠・福井県知事も、もんじゅについての発言は
「国が核燃料サイクル計画を今後も継続していくかどうかをまず確認したい」
と慎重だ。
県関係者によると、
「まず国は、原発の安全対策とエネルギーを賄うために当面どうするのかを示すべき。
核燃料サイクルの議論は当分先の話」
という。
原子力機構を管轄する文部科学省の西田亮三・敦賀原子力事務所長は
「もんじゅの意義が無くなったとは思っていない。
だが今後、国策として「もんじゅ」をどうするか
は当然議論になる」
としている。
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<future design>
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