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朝鮮日報の面白い記事。
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朝鮮日報 【コラム】無視された韓国のVIP : 2011/01/29
http://www.chosunonline.com/news/20110129000032
24日夜、ソウル市内にあるPホテルの大宴会場で、韓国のある社団法人と中国大使館の共催による韓中新年会が開催された。
韓国側の主催者であるK会長のあいさつが始まった。
「尊敬するL元首相殿、J元首相殿、L元国会副議長殿、K道知事殿、C国会○○委員会委員長殿、Y元外交通商部長官殿、K大統領室○○ 特別補佐官殿…」。
あらかじめ配布された資料には、40人を上回るVIPたちの名前が記されていた。
続いて、張※森(※=「金」を上に一つ、下に二つ並べた字)駐韓中国大使が演壇に上がった。
「尊敬するK会長殿、そして各界の来賓の皆様…」。
韓国のVIP約40人余りの名前は1人も読み上げられなかった。
一瞬、会場内が気まずい雰囲気に包まれたが、張大使は韓中関係の現状と将来について数値を挙げながら説明を行った後、「カムサハムニダ(ありがとうございました)」と韓国語で締めくくった。
儀典に対する中国の文化を考えると、現地の大使が駐在国の元首相や元国会副議長の名前を挙げないということは考えにくい。
意図的であれどうであれ、韓国のVIPはその日、中国大使に無視された格好だ。
この日の新年会は、このほど韓国で開催された中国関連行事の典型を示すものだった。
数年前から感じていたことだが、中国関連の行事には毎回、韓国のVIPたちが大勢集まる。
韓国の著名人が韓中の友好関係を強固にしようと、多数出席するのは好ましいことだ。
VIPたちが中国との人脈を築くのに、一役買っていると言える。
しかし、両国の間ではある程度のバランスも取れていなければならない。
例えば、北京で韓国大使館が中国の民間団体とこうした行事を開催するとなれば、果たして中国の元首相、全国人民代表大会(全人代)の元副委員長、省長、元外相らがそろって出席するだろうか。
おそらく、このうちの2人、いや1人を出席させるのも難しいだろう。
中国の李鵬元首相や朱鎔基元首相が韓国大使館の行事に出席したという話は聞いたことがない。
韓国と中国の政治文化は違うとしても、両国で行われる行事に対する意識があまりにも違いすぎる。
そのため韓国の立場からすれば、元首相らが非常に軽率に扱われている気がするのは当然だ。
韓国のVIPたちが中国の行事に多数出席しながら、中国大使に「各界の来賓の皆様」と十把ひとからげに扱われるのを見ると、国自体が軽視されているといった印象さえ受ける。
米中による「主要2カ国(G2)時代」と言われるほど、世界における中国の地位が高まったとしても、韓国は決して中国に無視される程度の国ではない。
市場経済・オリンピック・万博など多くの分野は、韓国が先に歩んできた道を中国が後から追いかけてきたものだ。
問題は韓国にある。
特に中国との関係では、相手を尊重しながらも自らの品格を失わない知恵が必要だ。
韓国海軍は先日、ソマリアの海賊に乗っ取られた韓国船を「アデン湾黎明(れいめい)作戦」により救出した。
この救出作戦に対し、普段は「嫌韓」感情をあらわにしている中国のインターネットユーザー4億人が、一斉に「韓国の軍隊は最高」と称賛を送った。
尊厳とは、個人であれ国家であれ、実力と誇りを持って堂々と行動したときに得られるものだ。
池海範(チ・ヘボム)東北アジア研究所長
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中国は韓国を無視したのだろうか。
私にはとてもそうには思えない。
だいたい、40人もの名前を列挙して読み上げるというのが愚劣きわまりない。
でも大使館主催ともなれば、大使館はいろいろ気を使うことになるから、元首相か現役大臣くらいは読み上げないとまずいだろう。
共同開催なら、その会の会長をトップに上げて、
「尊敬するK会長殿、そして各界の来賓の皆様…」
で、十分いいのではないだろうか、と思うのだが。
日本の大使館はどうだろう。
なにしろ気配りに関しては超一流、外交能力抜群の外交官が揃っているのが日本の外務省。
弱腰外交を非難する人も多いが、外交とは舞台裏作業。
桧舞台でかっこ良くやるのは外交とは言わない。
外交が表に出たら、外交でなくなる。
それは失敗外交である。
日本の大使館ならきっとその地の風習習慣を調べあげ、50人でも100人でも名前を読み上げるあろうと思う。
端的にいうと、中国は外交がすこぶるヘタである。
傲慢主義はいい結果を産まない。
あとあとギクシャクしてくる。
恫喝だけでは世界に危険な香りと、不信をふりまくだけである。
もう少し脳ミソを使って、うまくかつしたたかに、やればいいと思うのだが。
<future design>
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